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石垣島・洞穴遺跡:風葬の墓、世界的価値
2017年05月20日

 沖縄県・石垣島の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡で見つかった世界でも例のない大量人骨は、旧石器時代に何度も繰り返された葬送の痕跡だった。手足を折り曲げた遺体を風葬のように岩陰に置いたとみられ、洞穴を墓にしていた実態が明らかになった。「風葬のような葬送方法が分かったのは前例がない」と国立科学博物館の藤田祐樹研究員(形態人類学)は驚きを隠さない。

 死体を埋めずに空気にさらす「風葬」の決め手は岩陰で見つかった、国内最古となる全身骨格がそろった1体分の人骨だった。手足を折り曲げて葬られた姿勢が初めて分かった。骨の関節がはずれてばらついた様子は、沖縄で長く続いた風葬の人骨と似ており、遺体が長期間地上で露出していたことを物語る。

 屈葬の姿勢は縄文時代に多くみられ、手足を縛って災いを防ぐ、胎児の姿勢にして再生を祈願する、などの説がある。当時の死生観について、沖縄県立埋蔵文化財センターの金城亀信所長は「類例がないのでなんとも言えない。今後の課題だ」と話した。

 国内の旧石器時代の人骨の出土は沖縄県がほとんどだが、散乱して見つかっており、遺体の姿勢までは分からなかった。藤田研究員は「世界でも岩陰で人骨がばらばらで見つかることがあり、墓なのか分からなかった。世界的に価値が高い発見だ」と評価し「沖縄だけでなく、日本本土でも洞穴を墓に利用したのではないか」とも想像する。

 保存状態の良い頭蓋骨(ずがいこつ)は計4点見つかり、河野礼子・慶応大准教授(自然人類学)は顔の復元に注目する。「4点の顔が似ているかどうかで、洞穴に葬られた人たちの血縁関係がどの程度近いか推測できる。また、全身骨格からは体つきや健康状態も分かる。どの地域から来たのかもうかがえる。日本人のルーツのヒントになる」と期待する。【大森顕浩】

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