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米大統領、国防支出の倍増要請
2018年07月12日

 【ブリュッセル八田浩輔、高本耕太】トランプ米大統領は11日、北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議で、加盟国の国防支出の目標を国内総生産(GDP)比で現行の2%から4%に引き上げるよう要請した。首脳会議はこの日、加盟国が国防支出などで「公正な責任を負う」方針を再確認した共同声明を採択して結束を演出したが、トランプ氏の独善ぶりが際立った格好だ。

 トランプ氏の4%目標の提案は非公開の場面での発言で、ブルガリアのラデフ大統領が会議後に記者団に明らかにした。米国の国防支出がGDP比3.5%に達することを念頭に置いた発言だとみられるが、加盟国に米国以上の努力を求めたことにもなる。米ホワイトハウスのサンダース報道官はトランプ氏の発言を認めたが、正式な提案ではないと説明。「大統領は、同盟国が防衛負担を多く分担し、少なくとも誓約した(2%の)目標を果たしてほしいと考えている」と述べた。

 NATOは冷戦終結を受けて国防費の削減傾向が続いていたが、2014年のウクライナ危機を契機にGDP比で2%以上に引き上げる共通目標を設定した。18年に達成見通しなのは加盟29カ国のうち米英など8カ国にとどまり、トランプ氏はドイツなど目標未達成の加盟国への圧力を強めている。NATOのストルテンベルグ事務総長は11日の記者会見で、トランプ氏の新たな要請について「まず2%の目標を達成するのが先だ」と述べるにとどめた。

 この日採択された共同声明では、全加盟国が2%目標の早期達成を目指し、支出以外にも軍事作戦への参加拡充など総合的な貢献を強化する方針を再確認した。またロシアがウクライナ領のクリミア半島を違法に併合したとの立場を堅持。さらにロシアを念頭に置いた欧州の即応体制を強化するため、有事に機械化大隊、飛行隊各30部隊と艦艇30隻を30日以内に必要な地域に配備できる体制を整備することで正式に合意した。

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