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新在留資格「コンビニも」 業界が要望
2018年09月15日

コンビニ従業員にはアジア系の留学生が増えている=東京都品川区のローソンTOC大崎店で、今村茜撮影

 コンビニエンスストア各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会は、政府が創設に向け議論を進めている外国人労働者の新しい在留資格「特定技能」の対象に、コンビニを追加するよう要望する方針を明らかにした。現状は「単純労働」とみなされ対象外とされているが、「複雑な高度技能」と訴えることで実現を目指す。人手不足の打開策になるか注目される。【今村茜】

◇「特定技能」対象に

 協会幹部が毎日新聞の取材に明らかにした。少子高齢化による労働力不足からコンビニ業界では外国人労働者の比率が高まっており、大手4社だけで5万人超が働いている。国内で就労できる在留資格には、就労ビザや技能実習生があるが、専門職を対象とした就労ビザは取得が難しく、コンビニは技能実習制度の対象外。このためコンビニの現場は、週28時間の労働制限のある留学生の資格外活動が中心だ。

 政府は外国人労働者の受け入れ拡大に向け、最長5年間の技能実習を終えた外国人や、一定の技能水準と日本語能力を身につけた外国人を対象に、最長5年間の就労を認める新たな在留資格「特定技能」(仮称)の来年4月導入を目指している。対象業種は建設、農業、介護、造船、観光(宿泊)が想定され、単純労働とみなされるコンビニ労働は含まれていない。

 このため協会は所管官庁である経済産業省と連携し、コンビニを対象に加えてもらうよう働きかける。

 協会幹部は取材に「コンビニ業界の人手不足は深刻。コンビニ運営は接客や商品発注、在庫管理など業務内容が複雑で多岐にわたる高度技能で、単純労働ではない。ぜひ対象に加えてほしい」と述べた。

 協会は、これまでに留学生の労働時間拡大を政府に要望したほか、技能実習制度への追加も近々申請する方針。技能実習制度については「店舗運営の方法を実習生に教え、帰国後に自国の小売業の発展に役立ててもらうのが目的。日本のコンビニが海外進出する際にも現地に経験者がいれば助けになる」と主張している。

◇大手4社で5万人超

 大手コンビニ4社で働く外国人は2018年8月に5万5300人に達し、初めて5万人を突破した。少子化などで労働力人口が減少する中、欠かせない存在となっている。

 コンビニ大手各社の従業員に占める外国人比率はセブン−イレブン約7.9%、ファミリーマート約5%、ローソン約5.8%、ミニストップ約9.7%。

 多くは専門学校や日本語学校などに通うアジア系留学生だ。

 留学生にとってコンビニ勤務は接客を通じて語学力向上が見込めるなどの利点がある。ローソンTOC大崎店で働く来日3年目のミャンマー人留学生、テュンレイニャンウィンさん(23)は「きつい労働よりコンビニの方がいい」と語り、専門学校の授業終了後に週3日働く。「ミャンマー人の友達のほとんどはコンビニで働いている」といい、分からないことがあれば教え合っているという。

 コンビニ各社も外国人留学生の採用に工夫をこらしており、ローソンは16年からベトナムと韓国に計4カ所の研修拠点を整備し、来日前に簡単な接客用語やレジの操作を教える。これまでに200人が研修を受けたという。沖縄でファミリーマートを展開する沖縄ファミリーマートは16年から7、8月の2カ月限定で台湾の大学生インターン数人を受け入れている。今年は3人が働き、「夏は中国や台湾からの観光客が多く、言葉が通じるので大変助かっている」(同社)という。セブン−イレブンも7月、ベトナムの大学生インターンの受け入れを始めた。

 【キーワード】外国人労働者

 厚生労働省によると、日本で働く外国人は5年連続で増え、2017年10月末時点で128万人。日本の雇用者総数の2%程度を占める。国籍別では中国が全体の3割を占め、ベトナム2割、フィリピン1割と続く。ベトナムは前年同期比4割増と急増している。在留資格別にみると、日本人の配偶者など「身分に基づく在留資格」が36%、留学生のアルバイトなど「資格外活動」が20%、労働現場で実習生として受け入れる「技能実習」制度対象者が20%。いわゆる就労ビザを持つ技術者など「専門的・技術的分野」は19%にとどまる。

 学業目的で来日した留学生は週28時間(長期休暇中は週40時間)しか働けない。違反すれば雇用側は罰金などが科され、労働者は強制送還されることもある。

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