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地元で現役を終えたい 中日・武山「夢」の続き――ドラゴンズで恩返しを
2019年12月03日

18年7月28日、小笠原のプロ初完封を好リードでアシストした武山(右)

 ◇決断2019 ユニホームを脱いだ男たち(3)

 地元で現役を終えたい。14年に移籍してきた時から武山の心は決まっていた。

 「ドラゴンズのユニホームを着て野球をやるのが昔からの夢だった。だから名古屋で終わろうと思っていた」

 名古屋市緑区出身。幼少期から身近な野球チームは中日ドラゴンズだった。同じ捕手の中村武志氏をはじめ、立浪和義氏、今中慎二氏――。憧れの選手はたくさんいた。「99年のリーグ優勝は凄く覚えている」。武山少年はドラゴンズブルーのユニホームに袖を通す日を夢見て、練習に励んだ。

 享栄から02年ドラフト10巡目で横浜入団。西武を経て14年5月に中日へトレードが決まった際には「夢がかなった」と心を躍らせた。18年からは中村氏がつけていた背番号「39」に変更。正捕手にこそなれなかったが、豊富な経験を武器に投手陣を引っ張った。

 通算本塁打は5本ながら、広島・前田(現ドジャース)や阪神・能見ら一線級の投手に手痛い一発を浴びせた。だが、捕手らしく「自分が打った試合より、投手が活躍した試合の方が印象に残っている」と振り返る。

 特に思い出深いのは、昨年7月28日の巨人戦。小笠原とバッテリーを組み、プロ初完封を好リードでアシストした。「(小笠原)慎之介の完封は覚えているよね」。20歳の左腕が菅野に投げ勝った試合を自分のことのように喜んだ。

 今季は強肩捕手・加藤の台頭もあり出番が減少し、オフに戦力外通告を受けた。その後、球団からコーチ就任の打診があり「ありがたい話。未練なくやめられる」と現役にピリオドを打つ覚悟を決めた。

 来季も2軍バッテリーコーチとして中日のユニホームを身にまとう。選手ではなく、今度は指導者と立場は変わる。「相談に来る選手は答えをすぐに欲しい場合もある。すぐに答えられるコーチになりたい」。次代の正捕手育成が、憧れだったドラゴンズへの恩返しと信じ、第二の野球人生を歩む。(徳原 麗奈)

 ◆武山 真吾(たけやま・しんご)1984年(昭59)6月22日生まれ、名古屋市出身の35歳。享栄高から02年ドラフト10巡目で横浜入り。11年オフに交換トレードで西武へ移籍後、14年5月に中日へ金銭トレード。通算成績は412試合、打率.179、5本塁打、61打点。1メートル79、88キロ。右投げ右打ち。

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